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会長通信
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今年2月9日(金)、漢字文化振興会の事業の一環として、姫路西高の生徒、教員(東高の教員も含む)を対象に講演をした。振興会近畿地区評議員石井邦光氏の紹介による。
12時40分、白石事務局長同行、新幹線のぞみで姫路着。岩崎壽光教諭が出迎える。同氏の運転で国宝姫路城裏手の学校を訪問する。この高校は昔の姫路中学の後身で、清瀬一部、和辻哲郎、阿部知二らの名士を輩出した名門校である。戦後の学制改革で、女学校(今の東校)と半々にして合併し、共学校となったという。校歌は阿部知二作。その校歌を岩崎教諭が漢詩に仕立てているのには驚いた。
実は知二氏の令息良雄君は私と東大同期で、やはりこの学校を卒業しているのであった。その阿部良雄君はボードレールの研究家として知られるフランス文学の泰斗であったが、つい先日亡くなり、1月25日に葬儀があったばかり。もし生きていたら喜んでくれたろうに、と感慨に耽ったことであった。
閑話休題。本日の講演のテーマは「長恨歌の鑑賞」。正味二時間。白楽天35歳の時の傑作である「長恨歌」は、120句から成る長編叙事詩だ。詳しくやったら2時間では到底終わらない。
そこで、この作品の構成の仕方を中心に、名句の見所などを解説し、最後に全編を中国語で朗唱した。玄宗と楊貴妃の物語を詠ったこの詩は、現実と幻想、風刺性と通俗性が綯い交ぜになっているが、何といっても若さのローマン性がみなぎっている。若い人向きの文学だ。
生徒はさすが優秀校だけあって、2時間だれることなく熱心に聴いてくれた。校舎は建替中とのこと。かなり広い校地の一隅に仮設教室を建てている。終了後は、電車の時間もあり、岩崎教諭、藤本雄史校長、山本正人教頭に別れを告げ、そそくさと辞去。折角ここまで来ていながら、国宝のお城(白鷺城)も見ずに帰京したのは残念であった。
| 武香陵上喜相親 | 武香陵上喜び相ひ親しむ |
| 六十年前爛漫春 | 六十年前爛漫の春 |
| 今日東風鷺城下 | 今日東風鷺城の下 |
| 対花濺涙泮池頭 | 花に対し涙を濺ぐ泮池[はんち]の頭 |
(注:武香陵=向丘、東大。泮池:地方の学校。)


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