全日本漢詩連盟 The All Nippon Classical Chinese Poetry Association

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(2005年04月01日)

陶淵明の「稱心」「総心」

全日本漢詩連盟 常務理事  大地 武雄
大地 武雄

私の好きな漢詩は、陶淵明詩です。陶淵明(365~427)は、中国東晋から劉宋代の詩人で、酒をこの上なく愛した人間味豊かな詩人です。

また、田園詩人、隠逸詩人とも呼ばれています。平易淡白な詩もありますが、苦渋に満ちた心中を詠じた詩もあります。それであったからからこそ「稱心」な生き方を求めたのかもしれません。

「飲酒」 二十首其十一に
顔生稱為仁  榮公言有道
屢空不獲年  長飢至於老
雖留身後名  一生亦枯槁
死去何所知  稱心固爲好
客養千金軀  臨化消其寶
裸葬何必悪  人當解意表

とあります。また、「時雲」にも

人亦有言  稱心易足
揮茲一觴  陶然自樂

とあり「庚子歳五月中從都還阻風於規杯」にも

静念園林好  人間良可辭
當年詎有幾  縦心復何疑

とあります。

「縦心」「稱心」と同じく、自分の心に嘘偽りなく自己の心に稱った生き方をすることです。孔子が晩年に到達した「心の欲する所に從ひて矩を踰えず」という生き方と同じです。


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