投稿・寄稿記事
私のお薦めの一首・好きな漢詩
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| 暮投石壕村 有吏夜捉人 |
| 老翁踰牆走 老婦出門看 |
| 吏呼一何怒 婦啼一何苦 |
| 聽婦前致詞 三男鄴城戍 |
| 一男附書至 二男新戰死 |
| 存者且偸生 死者長已矣 |
| 室中更無人 惟有乳下孫 |
| 孫有母未去 出入無完裙 |
| 老嫗力雖衰 請從吏夜帰 |
| 急応河陽役 犹得備晨炊 |
| 夜久語声絶 如聞泣幽咽 |
| 天明登前途 独与老翁別 |
何と言う悲しい詩であろう、そして何と言うすさまじい反戦歌であろう。役人の怒号と老婦の鳴咽が千年の時を越えて聞える様である。
これは昭和22年松山高校(旧制)1年の時中島千秋先生から習ったものであり、戦後間もない青春の胸にぐさりと突き刺さった詩である。同時に松山の生んだ大詩人正岡子規の短歌も教わった。訳[やく]は子規の歌にお任せするとして、それ以来今日まで、これ以上の反戦歌にはお目にかかった事は無いと思っている。
明治31年「竹の里歌」(正岡子規)より
牆[かき]越えてをぢは走りぬうば一人
司[つかさ]の前にかしこまり泣く
三郎は城に召されぬいくさより
太郎文こす二郎死にきと
生ける者命を惜しみ死にすれば
又かえり来ず孫一人あり
おうなわれ手力[たじから]無くと裾かかげ
軍[いくさ]に行かん米炊[かし]ぐべし
うったなる宿のおうなの声絶えて
咽びなく声聞くかとぞ思ふ


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