全日本漢詩連盟 The All Nippon Classical Chinese Poetry Association

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(2007年01月01日)

漢詩のある結婚式

M・O生

結婚しない若者、子どもを生まない夫婦が話題になっている。特殊出生率1.26、この少子化傾向をどうする!? というわけである。

全日本漢詩連盟で運営委員をしている田辺閑雄さんが、10月1日に結婚した。まことにおめでたい。新婦の新井洋子さんとは二松学舎大学大学院の同窓生で、今、二人とも大学の講師をつとめる共働き。

田辺さんは何でも「1」が好きとかで、プロポーズしたのが4月1日、指輪をわたしたのが7月1日、入籍が8月1日、結婚式が10月1日と、「1」づくしだ。仲人なしの現代的な結婚式だった。

主賓として出席された石川忠久会長が、お祝いの七言絶句を贈られた。「慶賀田邉閑雄洋子両君成婚」と題して、

城東共剪読書燈 城東共に剪る読書の燈
燈下専心文思凝 燈下専心 文思凝る
莫道長安居不易 道う莫かれ長安居易からずと
提携歩處展材能 提携して歩む処 材能展く

出席者会員にこの詩が配られた。中国文字を学んだお二人には、最高の贈物だろう。私も数々の結婚式に出席してきたが、漢詩のある結婚式は初めてだった。何とも優雅な風景であった。

感心していると隣りの窪寺貫道先生から「この詩は清の時代の席佩蘭の詩がふまえてあります」と教えられた。席佩蘭は孫子瀟の妻で、袁枚の弟子だと知った。席佩蘭の詩とは─

夏夜示外
夜深衣薄露華凝 夜深く衣薄く露華凝る
屢欲催眠恐未應 しばしば眠りを催さんと欲するも
未だ応じざるを恐る
恰有天風解人意 あたかも天風の人意を解するあり
窓前吹滅讀書燈 窓前吹滅す読書の燈

「吹滅読書灯」のあとはどうなるのか、などと想像をたくましくするのは下司のカングリというものです、と貫道先生にたしなめられた。


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