投稿・寄稿記事
随想もろもろ
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| 嵐山無處不牽情 | 嵐山[らんざん]情[じょう]を 牽[ひ]かざる処[ところ]無[な]く |
| 岸柳林花賞晩晴 | 岸柳[がんりゅう]林花[りんか] 晩晴[ばんせい]を賞[しょう]す |
| 渡月橋邊殊秀絶 | 渡月[とげつ]橋辺[きょうへん] 殊[こと]に秀絶[しゅうぜつ] |
| 蟾光照出萬株櫻 | 蟾光[せんこう]照[てら]し出[だ]す 万株[まんしゅ]の桜[さくら] |
此の度、思いがけず賞をいただき驚いています。投稿課題は、「四国の名勝又は先哲篇」「扶桑の名勝又は先哲篇」との規定でしたので全国の名勝篇に挑戦することにしました。
さて、全国の名勝と一口に言っても各地に沢山あります。このような課題に取り組む場合、誰でも知っていることが肝要であると聞いたことがあります。
そこで「京都」を選ぶことにしました。京都と言えば神社仏閣の多い千年の古都ですが、神社仏閣を詠んでもなかなかイメージがはっきりしないので「嵐山」を題材にしました。
嵐山と言えば「頼山陽先生」が幾首も詠まれています。その一首『嵐山』に「白頭仍對萬株紅」から桜を取り入れることにし、結句の下三字を「萬株櫻」と決め、転句に「渡月橋」を詠み入れることにしました。
数年前、天龍寺に投宿し渡月橋辺りを散策したことを思い浮かべながら夜の嵐山を詠んでみました。嵐山の魅力は「桜」や「渡月橋」ばかりではないので、起句で嵐山全体のすばらしさを強調したく「嵐山無處不牽情」とし、転句、結句と焦点を絞って、風景と情を絡ませて一首をまとめてみました。
転句の下三字は「春月白」や「今夜月」といろいろ悩みましたが、嵐山のすばらしさを更に強調したく、「殊秀絶」に落ち着きました。
| 紫雲山下開紅蕊 | 紫雲[しうん]山下[さんか] 紅蕊[こうずい]開[ひら]く |
| 屋島台頭望白波 | 屋島[やしま]台頭[だいとう] 白波[はくは]を望[のぞ]む |
| 鶯鳥旋枝啼緑樹 | 鶯鳥[おうちょう]枝[えだ]を旋[めぐ]って 緑樹[りょくじゅ]に啼[な]き |
| 鯉魚成隊轉青荷 | 鯉魚[りぎょ]は隊[たい]を成[な]して 青荷[せいか]を転[てん]ず |
全日本漢詩松山大会に於いて、私の作品が栄えある入賞に輝きました。大会席上、大多数の前での表彰式では今まで以上に緊張致し足が震えました。此れも、偏に伊藤竹外先生・小原博舟両先生のご指導、温かいご支援の賜物だと深く感謝申し上げています。
また同志の友情を感じています。あの大多数の前、賞状を受け取った喜びは、生涯の喜びでもありました。毀誉褒貶は心外の興と言いますが、まだ塵中世界におります私などは入賞の喜びは何んと言ってもなかなか好いものです。
又、服部先生の講評の中にも私の詩がはいっていました。二重の喜びで御座います。
作詩の才能に乏しい私は何かよい案はないかと考え、2、3年前からそうだ対句にしてみよう思い、先輩の対句詩をかなり多く読みました。 始めた頃のは合掌対ばかり作って先生方によく笑われたものです。しかし何事も辛抱が肝心と考え一そう励みました。
今度の題は四国の名勝と言う事ですのでさて何処にしょうかと少し迷いました。栗林公園・屋島・金刀比羅宮・松山城・高知城。徳島城跡等多数ありますが結局は栗林公園にいたしました、それでと思い早速作詩にはいりました。
最初に出来たのは次ぎの様な物でした。
「紫雲山下好林泉・玉藻城辺白波鮮・衆鳥盈枝音更好・鯉魚成列遶青漣」
又
「公園緑樹成初夏・山畔鴬聲尚止春・古沼鯉魚成隊遶・苑中破蕾莫軽塵」
とできたのですが、まてよ栗林公園には歴史がある、この歴史を入れないと〈ダメ〉かなと思ったり致しましたが、調べて見るとなかなか28字の中へは入らないと悟り、今後の課題にと思い今回は美を追求してみようとしました。結局推敲に推敲を重ねた結果上記の様なものになりました。


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