投稿・寄稿記事
随想もろもろ
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2008年の北京五輪の開会式、大ページェントの一幕、高いマストに帆を掲げて進む明朝の鄭和の率いる船隊を表したシーンをみた。
コロンブスのアメリカ大陸発見の約百年前、その船隊はマラッカ海峡を越えて紅海沿岸のアデンを経て東アフリカに達していた。
探索と貿易を目的に、第七次は二百隻編成に及んだ。宝船と呼ばれる巨船は長さ百二十米。
数年前、イエメンのアデンに旅した時に見たものは火山の爆発後に出来た天然の良港。偶然見つけた雑誌の鄭和の探検記事に、その時、旅の思い出が触発され、一編を得た。
| 紅海良津無細波 | 紅海の良津 細波なし |
| 山遮風伯泊船多 | 山は風伯を遮り 泊船多し |
| 鄭和寶舶接舷到 | 鄭和の宝舶舷を接して到る |
| 青史人疎幾歳過 | 青史人は疎じ 幾歳か過ぐ |
| 注 風伯=風の神 |
そんなことがあって見る一幕は格別だった。
最近はマスコミのお陰で、海外の情報も人口に膾炙されている。中国で出版されている世界旅行の案内書を調べれば横文字の地名、人名を漢字化するのも簡単である。
異国のことを漢詩に詠み、一般にそれを理解して頂ける環境は整ってきている。今後も、海外の秘境の忘れ難い思いを漢詩に詠んで楽しみたい。
| 南僻山河風景鮮 | 南僻の山河 風景鮮やかに |
| 北溟蒼浪眼前連 | 北溟の蒼浪 眼前に連なる |
| 旅魂又誘明窓下 | 旅魂又誘う 明窓の下 |
| 箇中自成詩一編 | 箇中自ら成る 詩一編 |


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