特別企画の記録集
講演会の記録
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中級人というところで、長くさまよってもらっては困るのです。今のような方法で、結句を一つ決めたら大丈夫、これで行ける。次に承句の下三句を取って、それから起句の下三字を取る。こうして下を固めてしまう。建築でいえば、コンクリートブロックの基礎打ちをやる。この作業がなかったら、家は積み上げられません。
上の二・二の四字語は、垂れ流しでもよいし、下の二語から上に返ってもかまいません。語間距離さえしっかり押さえておけばいいのです。
プリントでお目にかけたほかの三首も、そういう点で非常にしっかりしている見本の例です。一句練習をやっていただくにもいいし、言語と言語の関係付けを覚えてもらうのにもためになります。
| 青山如黛遠村東 |
| 嫩緑長渓柳絮風 |
| 鳥雀不知郊野好 |
| 穿花飜戀小庭中 |
| 新粧宜面下朱楼 |
| 深鎖春光一院愁 |
| 行到中庭数花朶 |
| 蜻蜒飛上玉搔頭 |
| 草色江城緑四圍 |
| 客中天気近單衣 |
| 蛛絲似惜春歸去 |
| 網住桃花不許飛 |
構成の上では、起承の承は結句の伏線はりだ、ということが一つ、下の三字三字を固めたら、第一句にもってくるものが最初の出だしの景であり、情であり、それを継ぐのが二句目ですから。結句に対しては伏線だが、第一句のに対しては前後関係で後になる。
今後、一句練習を固めていけば、ここにあげた作品は、当然そうなると、分かっていただけると思います。
どういうことをどのように教えたらよいのか、今のところはまだお先真っ暗だ、ということです。ピアノやバイオリン奏法の練習をみると、必ず「猫踏んじゃった」から入ります。漢詩も練習曲の一からちゃんと練習し、覚えていくという方法、覚えていく順序、教えていく順序、これが決まらないと、正しいやり方も定まらないのです。
中級の方々のこれからの進路、指導する方々の方法論、それをしっかり考えなければならない時期だと思うのです。
*「作詩質的」の決定版は、来年の「扶桑風韻」第2号に掲載する予定です。