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11月3日文化の日、二松学舎大学で第2回漢詩コンクールの表彰式がひらかれた。
まず今西幹一学長から「今年、二松学舎は創立130周年を迎えました。明治10年10月10日、三島中洲が“国漢の二松塾”を発足させました。以来130年の歴史を刻み、今、もう一度、国漢の意味を問う時が来ました。漢詩コンクールもその一環です。華々しくメディアに乗る“俳句の甲子園”などにくらべれば、この漢詩コンクールはごく地味なものですが、新しい応募校もふえて、将来に大きな可能性を感じています」と、挨拶。
つづいて、選考にあたった窪寺啓・全漢詩連常務理事から「入賞作以外にも惜しい作品がありました。上位者の作詩レベルは、全体的に見て、昨年より向上しているように思う。漢詩はつね日頃からの勉強が大切。今後とも、先人の詩をたくさん読み、たくさん作る努力をしてほしい。来年は質量ともに、今年を上回わることを期待しております」と、講評と激励の言葉が送られた。
大学生の最優秀賞は──
| 烟籠幽樹午寒侵 | 烟は幽樹を籠め 午寒侵す |
| 翻閲古書閑撫琴 | 古書を翻閲し 閑に琴を撫す |
| 向晩山莊絶人語 | 晩に向んなんとして山荘に人語絶え |
| 窗前但聽雨淋淋 | 窓前但だ聴く 雨淋々 |
高校生の最優秀賞は──
| 雨洗長天遠嶺靑 | 雨は長天を洗い 遠嶺青し |
| 夏深小舍晝閑扃 | 夏深く小舍 昼 扃を閑す |
| 輕衫午枕南華夢 | 輕衫 午枕 南華の夢 |
| 醒後東軒一點星 | 醒後 東軒 一点の星 |
とくに目をひいたのは、大学生の部の最優秀賞・早川太基君の弟・早川紘平君が、高校生の部でみごと優秀賞に輝いたことだ。
| 山中酷暑汗如泉 | 山中の酷暑 汗 泉の如し |
| 白日燒雲三伏天 | 白日雲を焼く 三伏の天 |
| 迎夕草堂涼意足 | 夕を迎え草堂 涼意足る |
| 檐鈴搖處臥窓邉 | 檐鈴揺らぐ処 窓辺に臥す |
珍しい“漢詩兄弟”の出現である。早川兄弟の祖母は国語教師、父は詩吟愛好家という環境も、二人に漢詩をためらうことなく選ばせたようだ。
ちょうどこの日は、大学キャンパスで学生の「創縁祭」が開かれていた。漢詩研究会に属する早川太基君は、漢詩展示教室の中で、持参の「七絃琴」で「神人暢」を弾いてみせた。中学2年のとき、中国人に習ったのだという。あざやかな演奏ぶりだった。
「5年前、湯島聖堂の石川忠久先生の作詩講座で、漢詩の勉強をはじめました。最年少の生徒でした。今年の漢詩コンクールでは、弟と一緒に入賞できて、とてもうれしいです。これからも兄弟で切磋琢磨していきたいと思います」と、早川太基君から頼もしい言葉を聞いた。


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